ランドセルに髪の毛が挟まらないようにするには?

ランドセルに髪の毛が挟まらないようにするには?

髪の毛が長い女の子は、ランドセルの僅かな金具の隙間に髪の毛が挟まって、痛い思いをすることがあります。一本だけでなく、何本かまとまって束で切れたり、皮膚から抜けたりしたら、それは痛いでしょうね。それを伝えると髪の毛を短く切らなければならないのでは、となかなか言い出せない子もいます。どうしたら髪の毛が挟まらないようにできるでしょうか。これから購入するときにはどんなことに気をつけて選んだら良いのか、説明します。

髪の毛が挟まらない構造のものを選ぶ

ランドセル売り場の販売員は、髪の毛が長い女の子のいる親に、最近は髪の毛を挟まない構造になっていると説明することが多いです。それまでは、結構な頻度で髪の毛が挟まることがあったのでしょう。昔からあるランドセルなのに、現在でも改良に改良を重ね、どんどん進化しているのですね。

髪の毛が挟まりやすい構造とは

ランドセル背中の中央部に左右の肩ベルトが取り付けられている背カンという金具があります。

その背カンが固定式のものと可動式のものがあります。可動するタイプの背カンは、肩ベルトがランドセル本体に固定されず、背負うときに両腕を通して肩まで持ってくるときの動きが楽です。身体が成長して大きくなっても、変に身体を縮こませて腕を通す必要が無いため、いつまでも背負いやすい造りになっています。

背カンは、腕を通すときだけでなく、体が動いたときに背中にフィットするように動きに合わせて開閉します。髪を挟むのはたいていそんなときです。開いた状態の背カンに、ちょうど髪が入り込み、閉じたときに挟み込んでしまいます。髪の毛がピンと張られた状態だと、動くとプツンと切れてしまいます。また、挟まっているとは気づかずにランドセルを下ろすときにも、切れてしまったりします。

そのような声を受け、背カンを髪の毛を挟み込みにくい形状・構造にするなどの対策が取られ、髪の毛が挟まりにくくなってきています。

ランドセルと背中に隙間が空かない

ランドセルを背負ったときに、背中に全面が当たらずに、肩ベルトの長さを調節しても、どうしても上部だけランドセルが体から離れてしまう構造のものがあります。それだと、体とランドセルの上部が浮いて隙間ができるため、髪の毛が内部に入りやすくなり、その結果背カンに髪の毛を挟んでしまいます。

その状態を防ぐため、全面が体に密着するタイプのランドセルがあります。ランドセルと背中に隙間が空かないので、髪の毛を挟みにくくなっています。

また、きちんと背面全体が当たった方が、後ろに引っ張られるような感覚もなく、体で支えられているので、姿勢よく歩くことができますし、重いものでも負担が軽減されます。

背カンや肩ベルトの材質や形に注目

背カンが固定されているタイプのものは髪の毛を挟み込むこともないでしょう。しかし、体が大きくなり無理やり腕を通そうとすると、弱い材質の物を使っている背カンは場合によっては壊れる原因になります。

それぞれのランドセルを見て肩ベルトを動かして比較してみてください。ランドセルの修理で一番多いのが、背カンが壊れて肩ベルトが外れた状態のものです。どれが頑丈か、強度が心配なものがないか、やわな細い金属より強度のあるプラスチックの方が頑丈な場合もありますのでよく比較しましょう。

また、壊れたときのために、メーカー保証が6年間付いているものの方が安心です。

髪が挟まるのを防ぐカバー

背カンが露出しないように、ランドセルに取り付けて髪が挟まるのを予防するカバーが販売されています。

背カンの金属部分が動くため、そこに髪の毛があるとどうしても挟み込んでしまいます。そのため、髪の毛が直接触れないように背カンにカバーをすることにより髪の挟み込みを防ぐことができます。

材質やカラーの違い、形状の違うものなど、何種類か販売されています。1,000円から2,000円で購入できますので、ランドセルにあったカラーを選ぶと良いでしょう。

自作にチャレンジ

金属部分を隠してしまえば良いので、ハンドメイドの得意な人に相談するなり、ハンドメイドが得意なら、商品の画像を見て自作にチャレンジしてみてもいいですね。

髪の毛の工夫の仕方は?

髪の毛を背カン部分にかからないような長さにすれば防げます。肩より少し長いくらいで髪の毛をおろしていると挟み込みやすいようです。短くするか、もしくは思いきり長くして結べば良いでしょう。

挟まらないようなヘアアレンジにする

髪の毛の先が背カンにかからないようにまとめてしまうといいです。1つ結びのポニーテールにしても、毛先がちょうど内向きに背中とランドセルの間に入り込んでしまう長さなら、挟み込みやすいです。

顔の角度をいろいろ変えても背中まで髪の毛が届かなければ挟むこともありません。両耳の横で結んだり、高い位置のツインテールなどでもかわいいですね。通学帽をかぶるのが大変でなければ、お団子にしてまとめてしまってもいいかもしれません。

説得して髪の毛を短めに切る

子供の髪の毛はつやつやとしていて綺麗なため、長く伸ばしてる女の子にきれいな髪の毛だね、と褒めることも多いです。それが子ども心に嬉しいのか、毛先が痛んだり、長すぎて普段の手入れが大変でも、嫌がって髪の毛を切らせてくれないこともあるでしょう。

しかし、梅雨明け頃にプール開きがあり水泳の授業が始まります。プールでは必ずスイミングキャップをかぶらなければなりません。女の子は自分でまとめてキャップに入れられるように練習をするか、それが煩わしいと思えば短めに切ることをすすめられます。

髪の毛が挟まって痛い思いをしているけれどなかなか髪の毛を切ることに踏ん切りがつかない子には、プールの時に自分でまとめるのは大変だよと優しく諭して、髪の毛をほんの少し切る方向に持っていくのもいいかもしれませんね。

フードでカバー代わりにする

パーカーなどのフード付きの上着を着るという手もあります。ランドセルを背負ってパーカーのフードをランドセルを覆うように上に載せることにより背カンに髪の毛が入り込まずにすみます。冬のコートなどでもフードを引き出してランドセルの上に乗せてあげてください。

ただし、学校によっては校庭の遊具などで遊んだときに、フードが引っかかったり、フード周りのひもが長く出ていると危ないとの理由から、フード付きの洋服を禁止している学校がありますので注意しましょう。

まとめ

髪の毛が挟まりやすいという理由で、最初からそのランドセルを候補から外すのはもったいないです。髪の毛が挟まることを防ぐ方法もあるので、それよりも子どもの背負いやすさ、フィット感、機能性など、幅広い視点で選ぶことをおすすめします。