さんぽセルって危険なの?メリットデメリットを紹介

さんぽセル

さんぽセルは登下校時の荷物の多さに悩む小学生たちが開発したグッズで、ランドセルをキャリーケースのように持ち運ぶことができます。

さんぽセルはネットやテレビなどで論争になっており、一部で批判がおきるなど注目を集めています。

この記事では、日々ランドセルをチェックしている編集部が、さんぽセルのメリットデメリットを分かりやすく解説するので、ぜひ参考にしてもらえばと思います。

※最近では「ランドセル症候群」などの造語もでており、ランドセルの重さがクローズアップされていますが、最大の問題点は、登下校時の荷物の多さ。
これをいかに少なくできるかが子どもたちにとって重要です!

さんぽセルの値段と特許の取得内容

さんぽセルって名前は聞いたことがあるけど、どんなものなのか分からない人もいるかと思います。

まず最初にさんぽセルについて簡単にまとめた後に、メリットデメリットを紹介していきます。

さんぽセルとは?どこの会社が製造しているの?

さんぽセル

商品名 さんぽセル
製造元 株式会社悟空のきもち THE LABO
価格 5,940円
重量 280g
特徴
  • 国内の縦型ランドセルに取り付けできる
  • タイヤが消耗したら交換可能
  • 軽量で耐久性もあり
  • 取り付けは1分、伸縮は10秒
URL https://the-labo.com/sanposeru.html

さんぽセルは、ランドセルに取り付けて使用するものです。

荷物で重くなったランドセルを引っ張って運ぶことができ、取り付けたまま背負うこともできる商品です。

さんぽセルを販売しているのは、株式会社悟空のきもち THE LABOです。

悟空のきもち THE LABOは、子供たちのアイデアなどを聞き出して製品化する取り組みをしており、さんぽセルの他、化粧品やパンなども商品として販売しています。

さんぽセルは特許出願済みで4月19日に販売をスタートさせましたが、2022年7月時点で注文から届くまで4か月待ちとなっています。

さんぽセルのメリット

さんぽセルのメリットとしては、ランドセル症候群の改善につながると考えられます。

ランドセル症候群とは、腰痛や姿勢悪化などの健康被害のことで、小学生の約3分の1が抱えていると言われています。

公式サイトでは、さんぽセルを使用してランドセル引く場合、背負っている時と比べると85~95%程度体への負担が軽減されると記載されており、ランドセル症候群の改善が期待されます。

ちなみに今の子どもは、脱ゆとり教育の影響で教科書の量が増え、さらに学校教育のICT化によりタブレットやノートパソコンを持ち運ぶケースも増えています。

ちなみに、2002年と2018年の8科目の教科書の重さを比較すると、以下のように1㎏以上重くなっていることが分かります。

教科書重さ比較

※東海テレビ「NEWSONE」より引用

そのため、荷物で重くなったランドセルを背負っている現代の子供たちは、ランドセル症候群と呼ばれる症状に悩まされています。

なお、さんぽセルは全ての縦型のランドセルに取り付けられるようにスリムな形状で作られていて、95~150㎝までの身長に適応しています。

自在に伸縮できるので、状況に応じてランドセルを背負う、引くが簡単にできます。

さんぽセルを批判する人が気にしているデメリット

さんぽセルはキャリーバックのように引く商品のため、雨の日は背負った状態で使用となり、負担軽減のメリットを受けることができません。

晴れの日でも、利用する際は必ず片手がふさがってしまいます。

もしあまり収納力のないランドセルだった場合、体操服や水筒などをもう片方の手で持たなければいけないため、両手がふさがった状態に。

両手がふさがっている場合に心配なのが、転倒した時です。

寒い冬、ポッケに手を入れたまま歩くのがNGなように、両手がふさがっていると、転倒した時に手をつくことができずに、大きなけがをする可能性もあります。

また通学路によっては、タイヤが側溝のふたや踏切で引っ掛かってしまうことことも。

購入する際は、子どもが問題無く使用できるのか、通学路をしっかりチェックしておく必要があります。

特に田舎のあまり舗装されていない道、雪や雨が多い地域での登下校では、さんぽセルのメリットを受けるのが難しいと思います。

知ってる?ランドセルの体感重量を軽くするコツ

このブロックでは、ランドセルの体感重量を軽くするコツについてまとめます。

さんぽセルを使用する場合でも、ランドセルを背負うケースがあるので、ぜひ参考にしてもらえばと思います。

軽くするコツは2つ。1つは「ランドセルを正しい位置で背負う」。もう1つは「軽く感じる工夫をしているランドセルを購入する」です。

ランドセルを正しい位置で背負う

実は、ランドセルを正しく背負うことによって体への負担を減らすことができます。

セイバンランドセル正しい背負い方

※セイバンより引用

特にチェックして欲しいのが、以下の2点です。

  • 肩ベルトの取り付け位置
  • 背中の隙間の確認

ランドセルの上部が肩ベルトより高い位置にあればOK。低いと重心が下がってしまい、仮に同じ重さのランドセルを背負っていたとしても体感的には重く感じてしまうでしょう。

ランドセルと背中の間に隙間がないかも要チェック。

隙間があると、後ろに引っ張られてしまい重く感じてしまうので、肩ベルトで調節して密着させるとランドセルが背負いやすくなります。

ちなみに肩ベルトは、厚着になる冬、反対に薄着になる夏の2回は、調整が必要となりますので必ずチェックしてあげてください。

軽く感じる工夫をしているランドセルを購入する

これからランドセルを購入する人は、体への負担を減らして軽く感じる機能があるランドセルを探すことも大切です。

このような工夫は多くのブランドで行っていますが、中でも大手の「セイバン」、工房系の「黒川鞄」「カバンのフジタ」では、アンケートや実験結果を元に、どれだけ軽く感じるのかを紹介しており信頼度が高いです。

ちなみに「セイバン」のランドセルには、画像のように肩ベルトの付け根部分に、はねの形の樹脂素材「天使のはね」を内蔵。

「天使のはね」はランドセルが肩にフィットするような役割があり、正しい位置で背負えるようサポートしてくれます。

セイバン肩ベルト天使のはね

またセイバンが2020年1月に小児科医100人に、「セイバンのランドセルを他の人に勧めたいと思いますか?」とアンケートを実施したところ、98%の医師が「勧めたい」と回答しています。

セイバン小児科医アンケート結果

推奨できる理由としては、先ほど紹介した「天使のはね」による軽減効果の他に、子ども達の姿勢や健康についても考慮されているとの意見がありました。

先ほど紹介した3社以外でも多くのブランドで、体にかかる負担を軽減する工夫を行っています。

実際に1,100gと1,200gのランドセルを比べた場合、1,200gの方が体感的には軽く感じるというケースもあるので、数字だけで判断せず、実際の背負い心地を試してみることをおすすめします。

さんぽセルのシリーズ品「さんぽロック」とは?

さんぽロック

小学生やその保護者だけではなく、世間にも知られるようになった「さんぽセル」。同じ会社が「さんぽロック」という商品を2022年9月20日から販売します。

学校の机に入るサイズの鍵付きのロッカーで、置き勉をしても中身を盗まれたりいたずらされたりする心配がありません。

さんぽロック設置イメージ

さんぽロックは、磁石を用いて取り付け可能。磁石がついているため、さんぽロックの中に物が入ったままの状態だと机から外せなくなっています。

置き勉が推奨されていますが、紛失やいたずらの可能性があるせいで、学校側が認めてくれないケースも多いです。

ですがさんぽロックがあると紛失等の問題を解決できるため、置き勉を認めてくれるようになるかと思います。

現在、置き勉が禁止されている場合は、購入前に先生と相談してみてください。

もちろん置き勉を許可している学校の場合でも、自分の教科書などを守れるので安心感が増します。

税込み価格が1,980円で、本体や南京錠のほかに、準備カードも付属しています。

まとめ

さんぽセルは、荷物で重くなったランドセルを何とかしたいと思い開発された商品で、メリットもあれば当然デメリットもあります。

購入を検討する場合は、後悔しないようしっかりデメリットや注意点を確認しておくことをおすすめします。

また、ランドセルを正しく背負うための肩ベルトの調整も、なるべく意識しておきましょう。

最低年2回の調整が必要となりますが、子どもの成長は早いので、なるべくこまめにチェックしてあげるとよいでしょう。